「実はね、最近、気づいたことがあるんやけど、聞いてくれる」
「何ですか?急に。ま、聞かせてもらいましょ」
「大阪には『橋』がないな」
「え?」
「大阪には『橋』がない」
「いやいや、なんでやねんな。『橋』はいっぱいあるで」(バシバシとツッコミ)
「いや~、ないねんって~『橋』は」
「あのな、昔から、難波は水の都で八百八橋って言われてるやんか!」
「そうやね。でも『橋』はないねん」
「??どういう事なん?意味がわからんから説明してくれますか?」
「そしたら、君が言う大阪の『橋』を言ってみて」
「そんなん、ほんまに一杯あるで」
「うん、言うてみて」
「天神橋に天満橋、日本橋になにわ橋、道頓堀橋に淀屋橋!」
「なるほど。他には?」
「京橋も、四ツ橋も、長堀橋も、鶴見橋も」
「どんどん出るね!」
「生野区でいうたら、大池橋、万才橋、めがね橋、猪飼野新橋!なんぼでもあるやん」
「やっぱりな」
「なにがやねん。今言うたんは全部、大阪の『橋』やんか?」
「いや、やっぱり『橋』はないわ」
「なんでやねん!全部『橋』やないか」(バシバシとツッコミ!)
「全部『橋(ばし)』やろ?天神橋も、京橋も、大池橋も…ぜんぶ『橋(ばし)』と濁る!」
「……戎橋、汐見橋、農人橋、渡辺橋……」
「全部『橋(ばし)』やねん。大阪には『橋(はし)』がないねん!」
「君、すごいな!よう見つけた!すごいやんか!」(バシバシとツッコミ)
「それだけやないねん」
「まだ、なんかあるんかいな?」
「一つだけ『橋(はし)』がある」
「え、そうなん?どこ?どこ?」
「うん。鶴橋」
「ほんま!つ・る・は・し!やな。『橋(はし)』や!」(バシバシとツッコミ)
「日本最古の『つるのはし』が由来やからね」
「なるほど!歴史が違うわけや!『橋(はし)』見つかってよかった!」
「君も、来年は濁らんと「はし」にしてくれるか?」
「え、それってどういうこと?」
「ツッコミが『バシバシ』痛いねん。『ハシハシ~』でお願いします」
「どんなツッコミやねん」(バシバシとツッコミ)「やってられんわ~」
亥(い)い新年をお迎えくださいませ~
いくのなライター:キムラ~